音楽学校 マイカミュージックラボラトリーは松任谷正隆主宰の音楽学校です
校長の松任谷です。でも、本当はここは研究所なので所長が正しい。まあ、どっちでもいいですけどね。二十数年、校長と呼ばれ続けてきたので、そのほうがぴったりとはきていますが。
さて、リーマンショック以来の空前の不景気が世界を襲い、もちろん日本をも襲い、僕らのような、別になくても死にはしないようなところは、てっきり半分、いやほぼ壊滅状態になるのではないか、と予想しました。
実際、音楽学校と呼ばれるものが次々にクローズしていく中、幸いな事に、マイカは生き残った。これ、実はすごいことだと思っているのです。自画自賛するつもりはありませんが、やってきた道のりは間違ってはいなかったんだ、と思った。と同時に、こういうときこそ、心の中に灯りを、もっともっとともすべきなのではないか、とも思った。先が見えないからといって、目先の地面ばかり見ていてはいけないと思うのです。ひょっとしたら、まっすぐに進んでいるつもりでも、実はぐるぐると同じところを回っている事になるかもしれないからです。
音楽は時に、遠く、霧の中から照らしてくれる灯台のあかりのような存在なのではないでしょうか。自分の中の信じられるものが、音楽の中には隠されているのですから。
研究生の数は一時期と比べればずいぶん減りました。もしこの不況がさらに深刻になり、研究生の数が100人を切り、いや50人を切り、10人を切ったとしても、僕はこの信念がある限り、マイカを続けていこうと思っています。その都度その都度、スタイルは変わるかもしれませんが、マイカの中にあっては、僕自身が灯台であらねばならないのですから。そして研究生たちを照らし続けることこそが僕の役割なのです。
(2009年12月)
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